「ビル電気設備」は、オフィスビルや商業施設などの建物における電気関連のインフラ全般を指します。以下のような設備・システムが含まれます:
主なビル電気設備の分類
1. 受変電設備
高圧で受電し、建物内で使用できる電圧(低圧)に変換。
主な構成:キュービクル、トランス(変圧器)、高圧遮断器、開閉器など。
2. 電灯・コンセント設備
照明設備(LED照明など)や各種電源コンセントの供給。
配線方式や負荷分散が重要。
3. 動力設備
エレベーター、ポンプ、空調機器などの動力用電源。
三相200Vなどの動力系統を利用。
4. 非常用電源設備
停電時に重要機器へ電力を供給。
発電機、UPS(無停電電源装置)、蓄電池などが該当。
5. 避雷・接地設備
雷から設備を守るための避雷針、接地(アース)処理。
感電防止や機器保護の観点でも重要。
6. 自動制御・監視設備(BEMS)
ビル管理システム(Building Energy Management System)によって電力の使用状況を監視・最適化。
スマートビル化の重要要素。
7. 弱電設備
通信、放送、防犯、火災報知、インターホンなど。
高圧・低圧とは別系統。
関連する法規・基準
電気事業法
電気設備技術基準
消防法(非常用照明など)
建築基準法
近年の動向
省エネ化:LED化、節電制御、再エネ導入(太陽光発電など)
BCP対策:非常用電源の拡充、蓄電池活用
スマートビル化:IoTによる自動制御・遠隔監視の導入



